福島とチェルノブイリの年間1ミリシーベルト2011/11/13 14:45

今、福島の人たちは、まったくひどい状況の中に住み続けることを強制されています。

国が発表した年間1ミリシーベルトという除染のための基準。『汚染状況重点調査地区域』という難しい名称が付いていますが、簡単に言えば、福島第1由来の外部被ばく量が年間1ミリシーベルトを越える場所には、除染を受ける権利が有るという話です。最初、年間5ミリシーベルトと発表して、被災者から猛反発を食い、1ミリシーベルトに下げた経緯があるため、いかにも低い数字のように思えますが、これに騙されてはいけません。

この年間1ミリシーベルトという数字を冷静に見直すためには、除染だけでなく、避難や移住まで含めて、今、どういった基準になっているのか… それを検証し直す必要があります(福島の皆さんは切実な問題なので、ほとんど理解されていると思いますが、全国的に見ると多くの人が理解していません)。
まず一覧表で、チェルノブイリの基準と較べてみましょう。いかに、福島の基準が緩いものなのかお分かりいただけると思います。それは、とりもなおさず、福島の人たちが、きわめて危険な場所に住み続けさせられているということです。

年間1ミリシーベルトは、チェルノブイリでは、クリーンな環境への「移住権利」が認められる基準でした。
福島では、年間1ミリシーベルトでは、まったく先行きの見えない除染を受ける権利しか得ることができません。
他にも、チェルノブイリと福島では、明らかに、人の健康と命に対する基本的な考え方が、違っています。ソ連という国が崩壊するかしないかという瀬戸際の時期に、語弊を恐れずに言うなら、「チェルノブイリでさえ、ここまでやっていた」のです。
分かりやすい図にまとめてみました。

実質的に、避難や疎開・移住が義務化される基準値は、チェルノブイリでは年間5ミリシーベルトでした。福島では20ミリシーベルトです。「移住権利」については明確な概念すらなく、実質的には20ミリシーベルトを越えないと得ることができません。これはチェルノブイリの基準の20倍です。

年間20ミリシーベルトより下には、「除染を受ける権利」しかありません。しかし、その除染は遅々として進まず、時が無為に流れています。山林や農地の除染は見通しがまったく立たず、住宅地でも「屋根の除染が難しい」「風が吹くと放射性セシウムが舞い上がっているらしい」「セシウム以外の核種はどこにどうなているのか不明」といった新たな困難が明らかになっています。国や自治体が立ち止まる度に、住民は、しなくてよい被ばくを受け続けているのです。

「除染なのか移住なのか」という議論も起きています。これは、最終的には、どこかで線を引かなくてはなりません。ただ、必ずしも一本の明確な線である必要はありません。
まず、「移住権利エリア」をある程度広範囲にとって、移住するかどうかの判断を住民が行えるようにするべきでしょう。
それでもエリアごとの境界線は決めなくてはいけませんが、単純に○○シーベルトで切るのではなく、すくなくとも集落単位で設定すべきです。移住するにしても、住み続けるにしても、多くの困難が伴います。その時に、今まで暮らしてきた共同体が完全に失われてしまったら、何も前に進まなくなるでしょう。

住民の移住に関する原則があります。それは、東電と政府は、住民の生活を3.11の前の状態に戻す義務があるということを明確化すること。2ヘクタールの稲作をしていた農家には2ヘクタールの水田を。600頭の牛を飼っていた畜産家には600頭の牛を。この原則を徹底して守りながら、移住を実行しなくてはなりません。
外から見た勝手な思いと言われてしまうかも知れませんが、住民の皆さんも、移住に伴って、今までの暮らしを棄てるようなことはしないでください。住民は、何も悪いことはしていないのですから。

今、最悪の指定基準になっているのは、「特定避難勧奨地点」です。これは、世帯単位で決めているため、指定世帯のすぐ隣でも指定されなかったり、玄関先を毎日きれいに掃除していたために空間線量が局所的に下がり、指定されなかったりといった馬鹿げた事態が起きています。
人の暮らしが、家の中にとどまらないのは当たり前で、これは早急に集落単位の基準に変更すべきです。また、家の目の前に、高度に汚染された山林があったら、そこに住めないのは自明です。宅地だけを測っても意味はありません。もちろん、年間20ミリシーベルトなどという数字も根底から見直さなくてはいけません。

今一度、「福島とチェルノブイリの年間1ミリシーベルト」の違いをしっかりと見直してみる必要があります。

コメント

_ うなぎ ― 2011/11/13 20:27

今回も分かりやすい解説を有難うございます。
旧ソ連との比較、悲しい思いで見ました。
このほかにも、「ソ連は1000台のバスで住民を避難させた」「長期の休みに子供たちを汚染の無い地域に連れて行った」とか聞きます。
一般公衆の被ばくは1年1ミリ、管理区域は5,2ミリ。
1平方メートルあたり40万ベクレルは放射性物質、1平方メートルあたり4万ベクレルはただちに事業者(東電)が除染する。という法律があると聞いたことがあるのですが、これは今も生きているのですか?現状は違反していると思うのですが、なぜ処分がないのですか?訴えられていないからでしょうか?

_ yamaoya ― 2011/11/13 22:09

いつも分かりやすい解説をありがとうございます。
チェルノブイリ汚染マップとの比較について、素朴な質問が二つあります。
一つは、チェルノブイリマップには、常にセシウム137しか出ていない点をどうとらえるか。今の日本のマップも、137の分だけを比較するべきなのか。それとも、チェルノブイリのマップに、134の分(おそらく137の50%ほど)を加算して比べるべきなのか。
もうひとつは、事故から3年以上経過してから出されたチェルノブイリマップと200日後の日本のマップを、比べる際に考慮すべき点は、あるのかどうか。
あるとすれば、どうすれば的確な比較になるのか。
この点についてどうお考えでしょうか。

_ 私設原子力情報室 ― 2011/11/14 07:12

>うなぎさん
「1平方メートルあたり4万ベクレル」は、放射線管理区域の規定ですね。
http://mainichi.jp/area/gunma/news/20111101ddlk10040215000c.html
小出先生は、きわめて正しい点を指摘しています。罰則規定があるのかどうかは分かりませんが、東電には、間違いなく、すべてを回収する義務があります。

_ 私設原子力情報室 ― 2011/11/14 07:14

>yamaoyaさん
コメントありがとうございます。

さっそくですが、今回比較の対象にしたウクライナの規定は1991年に決定されたものです(ベラルーシとロシアもほぼ同時期に同じような内容で決定)。ただ、それまでチェルノブイリでは何も行われなかったのかというと、そうではなく、事故の翌日には数千台のバスを連ねて十万人以上を避難させています。

一方、「チェルノブイリでさえ、本格的に規定したのは5年後だったのだから…」という言い訳は通用しません。少なくとも、私たちはチェルノブイリを知っているのですから。言ってみれば、チェルノブイリでは、この5年という対応の遅れが、現在の厳しい状況を招いている大きな要因と言えるでしょう。
IAEAやICRPは子供の甲状腺ガンしか認めていませんが、これは恣意的に事実から目を背けているだけで、白血病をはじめとするする他のガンや、心臓疾病などが多発しています。福島では、今すぐに対応すべきです。それでも遅いくらいです。すでに8か月が無為に過ぎています。

セシウム137とセシウム134の問題については、チェルノブイリの場合は、事故からの時間が経っていたため、半減期が2年と短いセシウム134を無視したのでしょう。現状で、福島で新たな規定を作る場合、セシウム134も算入すべきと考えます。どうすれば的確な規定になるのか、細かくは分かりませんが、セシウム134の減衰分で、年単位では制限地域が少しずつ狭まっていくことになると思います。ただ、年20ミリシーベルトが事実上の基準という状況を覆すことが先決でしょう。また、セシウム以外の核種についても徹底したモニタリングが必要です。ちなみにウクライナの1991年規定には、セシウム137だけでなく、ストロンチウム90とプルトニウムも、指標として採用されています。

_ 福島の母 ― 2011/11/14 11:18

いろいろご指摘頂き、感謝しております。しかし、色々な事実を知るたびに不安との共存を強いられていることに怒りを覚えます。
ここにコメントなされている方々のほとんどは、福島県民ではないでしょう。所詮第3者が議論なされているだけだと感じています。
生活の基盤(経済基盤を含)を捨てて、イチからほ別の土地で暮らし始めるとの選択ができない現状を考えて頂きたいです。
大変な状況・・・わかっていても移住は不可能な県民が大多数だとの現実について、どのようにお考えなのでしょうか?
国や東電を批判することは簡単です。
しかし、現実の状況を理解せずに、上から目線で、おっしゃられても、県民は、とまどい、不安になるのみです。県民の真意をもう少しくみ取って頂きたくよろしくお願いします。

_ yamaoya ― 2011/11/14 12:09

返信ありがとうございます。
今後ともよろしくお願い致します。

_ 段 勲 ― 2011/11/14 12:23

何時もお世話になっております。最近色々とめまぐるしいできことが一杯起きてて一瞬の休息すら許されてないような気がします。
清明な秋空を見上げると、こんなに良い自然をこんなにいい国を汚した人間への憎しみが骨にまでしみるような気がします。
さて、ちょっとお聞きしたいことがありますが、実はこの前私が度々ここの文章を引用させていただいているある掲示板に「放射線とは何か… あえて今、問い直す(1)」と言う文を引用させていただいたところ、4番目の図の下にある「中性子は電気的に中性。陽子はプラス、電子はマイナスです。電気的にもつじつまが合います。できた原子が飛び出してきます。これがベータ線です。」という文の最後の部分に間違いがあるとの指摘を受けました。できた原子が飛び出すのではなくて飛びでてくるのは電子でこれがベータ線ではないか?ということでした。私にはそういうご指摘に答えられるくらいの知識がなく、文の原作者に聞いてみるとお答えするしかなかったのです。大変申し訳ありませんが、ご確認の上、ご見解をいただけませか?
よろしくお願い致します。

_ ミチロウ ― 2011/11/14 19:23

崩壊寸前のソ連邦でさえ(?)可能だった原発事故へのそれなりの対応が、この国では、かつて川端康成や安部元首相が「美しい」と形容したこの国ではまったくできていないという事実に、愕然とします。
こういう時こそ愛国心が云々されるべきではないかと思うのですが、そういう話は出てきません。国民の生命と健康をないがしろにして経済の安定を優先する国は「愛国」の対象外であり、そんな国に思い描く未来はないといっても過言ではないでしょう。
情けない話です。
悲しい話です。

_ 私設原子力情報室 ― 2011/11/15 00:03

>福島の母さん
納得のいかない気持ちは痛いほど分かります。
ただ、このブログに立ち寄って頂いている方々には、福島県民も、そうでない人もいます。福島県でお住まいの方でも、明確に、除染よりも移住を優先すべきと主張されている方もいます。

本文にも書きましたが、除染OR移住は、最終的にはどこかで線を引かなくてはいけない問題です。しかし、線の場所と太さが違うのではないか… というのが当ブログの意見です。

そして、この点だけはご理解頂きたいのですが、このブログを読まれている人たちのほとんど(全員と思いたいですが)は、福島第1の問題を決して福島だけの問題とは考えていません。福島の子供たち、福島の人たちの健康と命を守ることが、この列島に暮らすすべての命を守ることと同義だと考えているはずです。

出発点は、「住民は何も悪いことはしていない」という点だと思います。福島の皆さんも私たちも、そこからすべてを考え直す必要があるでしょう。

_ 私設原子力情報室 ― 2011/11/15 00:11

>段勲さん

ご指摘有りがありがとうございます!

×できた原子が飛び出してきます。
○できた電子が飛び出してきます。

です。
これは、解釈の間違いではなく、シンプルな誤植です。失礼しました。
さっそく訂正しました。
http://nucleus.asablo.jp/blog/2011/10/22/6165888

_ 私設原子力情報室 ― 2011/11/15 00:24

>ミチロウさん
コメントありがとうございます。
個人的には、この国(風景や自然だけでなく、政治制度まで含めた意味で)が美しいのかどうかは???なのですが、少なくとも、この列島は美しかったし、もっと美しくなって欲しいと思っています。
当サイトで作成した日本の原発一覧地図があります。
http://maps.google.com/maps/ms?ie=UTF&msa=0&msid=209471099033288397647.0004af4d3c3c02a649b45
GoogleEarthで見て頂けると、原発が、この列島の自然や景観をいかに破壊しているのから、よく分かります。

私は、旧ソ連諸国が、苦渋の5年という時を経て得たチェルノブイリの対応策以上の対応をすることが、今、もっとも求められていることだと思います。
チェルノブイリが教訓にすらなっていないとしたら、私たち人類は、今後、何からも学ぶことができないでしょう。

_ tossini ― 2011/11/15 01:15

福島の母様
お気持ち、確かに私も県外の民として「安易な言葉は発せないな」と感じます。
しかし、もしも「所詮、福島県民以外には分からない」という意識を抱いておられるのなら、
それは「内部の敵をつくる危険」を孕んでいます。
もちろん人によりますが、県外の民とて「上から」目線ではあり得ません。
関東でも千葉・柏や埼玉・三郷など、いわゆるホットスポットが存在し、一部の事情が許す人は移住しましたが、
ほとんどの人は生活基盤のある街で、子供や孫を気遣いながら戦っています。
子供の鼻血が止まらない、と心配する友人もいます。
「所詮、福島とは程度が違う」といわないでください。確かに程度は違うかも知れませんが、本来手をつなぐべき民同士が反目し合うのは、誰かが喜ぶだけです。
「本当は、もう帰れないのではないかと、懸念しておられる人もおられるでしょう」
と涙した西田敏行氏も、
真実に向き合う辛さを福島出身者として誰よりも知っていたはずです。
しかし、そこで子育てが可能なのか?本当に健康な人生1が送れるのか?
を見極めることも、最善ではないにしろ、次善策としてのリアリティーでしょう。
「一日も早く、皆さんが戻れるよう…」というお為ごかしは、口当たりは良いのですが、逆に冷酷なのかも知れません。

手をつなぐべきは誰なのか、
福島の皆さんと一緒に、考えていきたいと思います。
ながくなってスミマセン!

_ うなぎ ― 2011/11/15 13:35

福島の母さま、こんにちは。
原発事故が起こってしまった以上、腹をくくって放射能の中で生き抜くしかないと思います。私はこちらのブログで放射能の事を教えていただき。他に「ベラルーシの部屋」ブログhttp://blog.goo.ne.jp/nbjcを参考にしています。こちらはベラルーシに住む日本の方のです。ベラルーシは放射能の先輩で、色々生き抜く知恵をおもちで、参考になります。あと中部大学の武田邦彦先生のブログも見ています。http://takedanet.com/生活していくうえでの注意事項などを教えてくれます。
武田先生がおっしゃっていますが、放射線の影響は分からない事が多いが、今までの1年1ミリ、それが無理なら1年5ミリで健康に気を付けてやって行くのがいいと思います。ノウハウはブログのほかに、「自分と子どもを放射能から守るには」世界文化社、840円と言う本と、「子どもの放射能汚染はこうして減らせる」竹書房505円という本を参考にしています。私は戦争も知らないし大きな災害にもあった事がなく、申し訳ないくらいです。が、私の義母は深川で東京大空襲に遭い、補償も無く、必死で生きてきたようですが、今は韓流ドラマなどを見て楽しく生きています。今年、来年は本当に大変かもしれませんが、大変な中にもだんだん何か光が見えると思います。何をするにしても放射能の事を知らなければ始まらないと思います。勇気を持って情報を集められるといいと思います。

_ 段 勲 ― 2011/11/15 17:47

私設原子力情報室さん。
コメントをありがとうございます。
早速私も訂正いたしました。
ご指摘いただいた方にもちゃんと伝えましたので
問題ありません。
ありがとうございました。

_ white ― 2011/11/29 20:15

最近このページを見つけました。大変参考になります。
少しお聞きしたいことがあるのですが・・・。
国は、1mSvを室内と室外で分けてトータルで毎時0.23μSvとしているようですが、チェルノブイリの1mSvというのは、毎時何μSvを意味していますか?

_ 私設原子力情報室 ― 2011/11/30 10:21

whiteさん

お立ち寄り頂きありがとうございます。

まず、日本の「空間線量=0.23μSv/h」→「追加被ばく量=1mSv/y」の根拠ですが、計算式は、当ブログ「外部被ばく線量計算機 」 http://nucleus.asablo.jp/blog/2011/10/08/6141073 で提示した http://nucleus.asablo.jp/blog/img/2011/10/08/1acc43.jpg です。ただ、算入する固定値が、この時の当ブログの値とは若干異なっていて、日本政府が取っている固定値は以下の通りです。

大地と建物からの自然線量(屋外・屋内とも)=0.04μSv/h
実効線量換算係数=1.0
屋外活動時間=8時間
屋内における被ばく線量軽減係数=0.4

注意して欲しいのは、「大地と建物からの自然線量」が屋内外で同じなのは、日本特有の事情によるものです。外国では、建材に石やコンクリートが使われることが多いため、屋内>屋外の国が多いです。
また、「屋内における被ばく線量軽減係数」が効いてくるのは、追加分の人工放射線分(要するに福島第1由来分)だけです。

エクセルで作った「外部被ばく線量計算機」を http://www.ne.jp/asahi/nonukes/home/index.html にアップしてありますので、ご活用ください(固定値は改訂して、政府の計算に合わせてあります)。

さて、チェルノブイリの1mSv/yが、線量計の実測値で何μSv/hに当たるのかは、正直言って、分かりません。理由は、以下の固定値が不明だからです。

●大地と建物からの自然線量(屋内・屋外)
http://www.rist.or.jp/atomica/data/pict/09/09010505/01.gif
http://www.rist.or.jp/atomica/data/pict/09/09010505/02.gif
にも、ウクライナ・ベラルーシのデータはありません

●屋外活動時間
8時間と設定する場合が多いですが、国際機関によっては、4.8時間を採用しています。

●屋内における被ばく線量軽減係数
0.4は木造家屋の場合です。コンクリート造りや石造りでは、0.2程度とされます。
http://www.rist.or.jp/atomica/data/pict/09/09030302/02.gif

ただ、元になる計算式は同じはずなので、人工放射線による追加被ばく線量=1mSv/yの実質的な量が、日本とウクライナ・ベラルーシで、大きく異なることはないと思います。

_ white ― 2011/12/01 00:56

丁寧な説明をありがとうございます。
ご紹介して下さった記事に、”実効線量換算係数(=実効線量/空間線量)」が0.7とやや低めだったり”とありますが、0.7を掛けるのは何故なのか疑問に思いました。
また、”「木造家屋の屋内における被ばく線量軽減係数」が0.4とこれまた低め(NHKの番組では0.5を採用していたものも)だったりする”とありますが、詳しくは存じ上げませんが、これも他では屋外と屋内を分けずに計算する方法もあるようですね。
原発の事は、本当に、それぞれ説がたくさんあって、素人目には大変です。

_ 私設原子力情報室 ― 2011/12/01 11:18

>whiteさん
「実効線量換算係数(=実効線量/空間線量)=0.7」は、
ATOMICA
http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_No=09-01-05-05
が採用しているもので、当初、他によりどころがなかったために、当方も、その数字を採用しました。根拠は、「空間線量の100%を人体が被ばくするわけではない」という考えだと思います。
ただ、今は、ほとんどどこでも、「実効線量換算係数(=実効線量/空間線量)=1.0」になっていますので、実効線量換算係数自体、考える必要が無くなっています。

木造家屋の低減係数は、一概に語れるものではないので、難しいです。日本中の木造家屋で測って平均値を出すわけにもいきませんし。今のところ、0.4が主流で、時々、0.5を採用している場合があります。

屋外と屋内を分けないで計算するのは、あまり意味がないと考えます。

_ white ― 2011/12/03 08:52

そうですか・・。
私もよくわからない所もあるので、もう少し勉強してみます。
ありがとうございます。

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